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278人悼む、未明の祈り 熊本「本震」9年、遺族ら

2025/4/16 9:53 (2025/4/16 11:00更新)
 大和晃さんが犠牲になった阿蘇大橋の崩落現場付近を訪れた母忍さん(右)ら=16日未明、熊本県南阿蘇村 拡大する

大和晃さんが犠牲になった阿蘇大橋の崩落現場付近を訪れた母忍さん(右)ら=16日未明、熊本県南阿蘇村

 観測史上初めて震度7を2回記録し、熊本、大分両県で計278人が亡くなった2016年4月の熊本地震は16日、2度目の激震「本震」から9年となった。熊本県南阿蘇村の阿蘇大橋付近で起こった土砂崩れに車ごと巻き込まれて亡くなった大学生大和晃さん=当時(22)=の母忍さん(57)は発生時刻の午前1時25分、月明かりが照らす谷底に祈りをささげた。

 晃さんが行方不明となり、同5月に行政が捜索を打ち切った後も、忍さんは夫の卓也さん=66歳で昨年9月に他界=と共に捜し続け、16年7月に車の一部を発見。8月、晃さんの遺体が収容された。

 忍さんは「前向きに、と言ってみても、なかなか吹っ切れるものではない」と声を詰まらせ「(卓也さんが)晃のそばにいてくれると思うと安心する。男同士で気恥ずかしくて話せなかったことも話しているんじゃないか」と思いをはせた。

 南阿蘇村の黒川地区では、東海大農学部の学生3人がアパートの倒壊で亡くなった。卒業生橋村さくらさん(30)は16日未明、現役の農学部生4人に被災状況を説明しながら案内した。