ロシアの侵攻を受けるウクライナの隣国ポーランドで避難民らを支援してきた首都ワルシャワの日本語学校教頭坂本龍太朗さん(39)が25日、福井県敦賀市の県立敦賀高で講演した。「現地の高校生にとっての敵はロシアでも冬でもない。世界の無関心だ」と訴え、約30人の生徒が静かに聞き入った。
坂本さんはロシアの侵攻開始以降、ポーランドで避難所を運営してきたほか、戦火の中にいる子どもらに日用品やパソコンなどを送って学習支援をしてきた。避難先で教育を受ける子どもたちがウクライナの言語や歴史を忘れ、アイデンティティーを失いつつある状況を説明し、「子どもたちの心の問題は世代を超えて続く」と指摘。「そんな子どもたちとどうやって世界をつくっていくか考えてほしい。学びを他人のために使ってほしい」と語りかけた。
坂本さんは支援する避難民家族の写真も紹介。「ロシアの支配地域から来た人々にはふるさとがない。彼らにとっては、戦争が終わっても平和は訪れない」と訴えた。
