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『聲の形』10周年、入野自由&早見沙織しみじみ 各キャラの行動に「生々しさ」「ゾワッて」

映画『聲の形』10周年記念舞台挨拶の様子 (C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会

 映画『聲の形』10周年記念舞台挨拶が10月30日、丸の内ピカデリーにて行われ、石田将也役の入野自由、西宮硝子役の早見沙織が登場し、公式レポートが公開された。

【写真】めっちゃ笑う!入野自由&早見沙織 『聲の形』舞台挨拶の様子

 はじめに、石田将也を演じた入野は「10年経ったのが信じられない、色褪せない作品だなと改めて思っております。こうして10年経った今も愛していただける作品に出会えたことを感謝しております。」、早見は「自由さんもおっしゃってましたけど、10年経ってこうやってまた対面で皆様と劇場でお会いできる機会があるというのは、本当に嬉しいことだなと思いますし、やっぱり作品の力なんじゃないかなと感じています。」と10周年の喜びを語った。

■改めて、二人にとって本作はどんな作品かという質問
 入野は「テレビで放送されたり、この10年の間ずっと反応があったんです。なので、10年があっという間というか…振り返ってみたらこんなに経ってたんだっていう感じです。本当に反響の大きな作品でしたし、京都アニメーションの作品にずっと出たいと思っていた自分が初めて関わったのがこの作品だったので、本当に特別な作品です。」。

 早見は「私も10年の中で、全然違う作品の関係者の方から、「すごく好きな作品なんです」って言っていただくことがかなり多かったです。あと、この再上映が決まるだいぶ前に、『聲の形』の音響監督の鶴岡さんと別作品の現場でみんなで雑談している時に、「やっぱり『聲の形』は素晴らしい作品だから、残していきたいよな」って」と話すと、入野も「言ってた!「やっぱりこれから先、10年20年先にもこの作品を残していきたいよな」。って」と続け、会場からはあたたかい拍手が起こった。さらに今回、Dolby Cinema版を新たに制作したこともあり、早見「今回音響がブラッシュアップされたっていう意図もあったみたいです。」と続けた。

■自身が演じたキャラクターについて聞かれ
 入野は「当時は将也はこういうキャラクターだとか、こういう風にやったとか…そういう想いがいっぱいあったけど、10年というか5年ぐらいで一回見返したときに、作品自体をだいぶ客観的に見れたんです。「ああ、いい芝居してるな」とか…その当時は思わないですけど(笑)思い返してみると、アフレコ当日まで山田監督にはお会いしたことはなかったんですけど、当日対面して、どういう作品にしたいのか、将也はこういうキャラクターにしたいと思ってるっていう話を聞いたのは覚えています。「大きな小動物」っていう例えをされていました。」と当時をしみじみ。

 早見は「私も、時間が経ってから見ると、こんなに客観的に見れるんだってすごくハッとしました。改めて見ると、「思ったより硝子はこれぐらいのセリフ量しかなかったんだな」と…自分としては、あの当時、音声ガイドの音声をいただいたり、いろいろ準備した時間も長かったんです。深夜3時とか4時ぐらいまでいろいろやっていたのをすごく覚えていて…映画1本分の硝子ちゃんの会話量より、もっといっぱい喋ってるような感覚になってたんです。」と当時の役作りについて語り、「私も収録の時に、鶴岡さんと山田さんとお話ししたのは覚えていて、「西宮硝子という人は、“微笑み”という印象が絵のタッチの中だと強いんですけど、決して天使のような子とか心の美しい可愛らしい子とか、そういうふうに作りたいわけではない。笑顔じゃないと生きてこれなかった人、そう生きざるを得なかった人…そこまで作り上げていきたい」って。そういうのは私もあらかじめ思っていた部分ではありました。」とスタッフとのエピソードを披露した。

■他キャラクターについて
 早見は「キャラクターに生々しさがあって、このキャラクターのこの行動を見るとゾワッてなっちゃうような体験が自分にあったり。キャラクターみんなの要素って一人の人間が持ってる要素なんじゃないかって思った時もありました。」入野「将也もそうだし、過去と今っていうジレンマを抱えながらだったり、見てる皆さんも「あのキャラ嫌なキャラだ」って言ってる自分はそのキャラと表裏一体になってるっていうことだったり。いろんなものが詰まった作品だなと改めて思います。」と他のキャラクターの心情描写や表現についても想いを語った。

 公開当時、舞台挨拶が合計30回ほど開催されたという話題になると入野は「僕は作品の聖地である大垣の舞台挨拶に行って、聖地巡礼もしたんです。硝子と将也が月にまつわるお話をするシーンがあるんですけど、そこに出てくる橋を見に行った当時の写真を見返したら、ありました。」と思い出を振り返った。

■今でも好きなシーンについて
 まだ鑑賞していない人もいることも前置きしつつ、入野「一番ラストの、将也の視点が変わるシーンがあるんです。将也視点でみんながこっちを見てくれてる、すごく笑顔で幸せそうにしてる絵があるんですね。それを見た時に、なんか本当に自然と胸いっぱいになっちゃって…芝居をしようとかそういうことではなくて、積み上げてきたものが全部溢れていった。それを劇場で音楽とともに聞いた時、もう感無量でした。」と熱く語り、早見は「あのシーン、その音響がまた……今のDolby Cinema版になって、このラストの時も鳥肌立ちます。本当に鶴岡さんが会心の出来っておっしゃっていたので、この後の上映、本当に期待していただいていいと思います。」と初のDolby Cinema版上映に期待を寄せた。また、10年経っても覚えている手話を聞かれると、ともに自己紹介を披露。会場からは拍手が沸き起こった。

■最後の挨拶
 早見「こうやって劇場に足を運んでいただいて、本当にありがとうございます。10年を振り返って、長い時間だったと思うんですけれど、こうして皆さんの記憶にも、実際の上映という形でも残っていける作品に携われたことを、本当に光栄で幸せなことだなと改めて思っています。これから、みんなの想いが詰まった上映が始まると思いますので、ぜひ目に焼き付けて帰っていただけると嬉しいです。」と想いを伝えた。

 入野「本日はご来場誠にありがとうございました。一秒一秒、本当に目に焼き付けてほしい、みんなの想いがこもった作品です。みんなが試行錯誤しながら、悩みながら、本当に涙の色だったり、髪の色、光の角度、いろんなものが、想いが全部詰まっております。なので多分一回じゃ足りないと思いますので、何度でも劇場に来て楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。10年前、当時子供だったとか、当時知らなくて劇場に来られなかった方もたくさんいると思います。再上映をやってることを知らない方もたくさんいると思うんです。なので、僕たちもいろんな人に伝えていきたいと思うんですけれど、ぜひ皆さんの手で周りにいる人たちに話をしていただいて、一緒に見に来ていただけたら嬉しいなと思います。これからも『聲の形』をよろしくお願いします。」と締めくくった。"